組み合わせの妙を正確に理解し、楽しめるレストラン。料理の内容やシェフの意図をできるだけ正確に伝えていく。「Takumiらしい」と思ってもらえるような個性を感じる料理を作っていく。
【公式サイト】
【住所】
東京都港区西麻布1-11-10 ビルマーサ 1F
東京都港区西麻布1-11-10
【電話番号】
0368046468
【定休日】
日
【オープン日】
2017/02/01
【シェフ】
オーナーシェフは大槻卓伺氏。神戸大学経営学部卒業後、渡仏。三ツ星レストラン「Le Petit Nice (Marseille) (ル プティ ニース)」など、5軒の星付きレストランで3年3ヶ月修業し、2015年11月帰国。
【営業時間】
平土 11:30~15:00
18:30~23:30
18:30~23:30
【座席数】
22席
【利用時間】
ディナー
【訪問日】
2017秋
【コース】
■DINNER 12500円(税・サ別)
【サービス料】
10%
【ドリンク】
■シャルトーニュ・タイエ サンタンヌ ブリュット
シャルドネ50%、ピノ・ノワール50%■ヒルドン
【料理】
■前菜
□炙ったサバのマリネ、ヨーグルト風味のビシソワーズ、オールブランのクラム、パプリカのムース、バジルのピューレ
1. オールブラン牛乳の代わりにヨーグルトを用いたビシソワーズ。
■前菜
□トウモロコシの冷たいスープ、フォアグラのフランとロングペッパー、薄く焼いたグリッシーニ、ピーテンドリルとレモンのサラダ、レモン果汁の泡
1. ロングペッパー、2. ピーテンドリルトウモロコシの冷製スープに、ロングペッパーの香りが面白い組み合わせ。フォアグラによって濃厚なニュアンスも。
■前菜
□エゾ鹿のローストビーフ風、鹿のコンソメジュレ、ローストアーモンドとフレンチマスタードのピューレ、クレソンのサラダ グリーンペッパー風味、ゴボウのベニエ 甘いスパイス和え、レーズンのバルサミコ酢煮
1. グリーンペッパー、2. シナモン、3. クローブ鹿のコンソメに浸しながら低温で火を通すことによって、旨味のもとである肉汁を最大限に抑えたローストビーフ。肉とコンソメジュレを一緒に食べるとよい。
■前菜
□大粒ホタテのポワレ、アーモンド風味のバターソース、黒ニンニクのペースト、エシャロット、黒オリーブ、芽ネギ
1. 黒ニンニクスペインをイメージした一品。ホタテは中心が生で甘い。好みのコンディメントで。
■前菜
□甘エビとパプリカのクスクス、甘エビとディルのサラダ ピーナッツバターとナンプラーの香り、ハモのベニエと新ショウガ
1. クスクス、2. ナンプラーナンプラーとピーナッツで東南アジア風にした甘エビと、アフリカ風のクスクスを合わせている。旬のハモが全てをつなぐ。
■魚料理
□鯛のポワレ、鯛骨のソース、サフランとレモンの焼きリゾット、ブロッコリーとアボカドの緑タプナードサラダ、パプリカ風味のマヨネーズ唐辛子
南仏をイメージした魚料理だが、トマトを一切使用していない。ソースには乳製品が使われておらず、旨味のある鯛骨とまろやかな日本酒にオリーブオイルを加えて作っている。緑タプナードはグリーンオリーブとケッパー。■肉料理
□鴨のハンバーグ、フォアグラのかぶら蒸し、鴨のソース 黄ワイン風味、玉ネギのタタン風、枝豆のサラダとコリアンダーシード
1. 黄ワイン、2. コリアンダーシード京鴨のハンバーグは味わいが濃厚でしっかりとした食感。ふわふわのかぶら蒸しとよいコントラスト。かぶら蒸しはフォアグラのなめらかな食感も。
黄ワインは6年以上の長期熟成をさせた黄金色の白ワイン。玉ネギのタタンはとても甘くて、よい付け合せ。
■チーズ料理
□ルッコラのソルベ、羊のチーズを使った軽いムース
1. ルッコラ、2. 羊のチーズ(オッソーイラティー)シェーヴルは羊ならではの香りを讃えながらも、ゴマのような風味が豊かな珍しいルッコラのソルベと折り合っている。
■デザート
1. カダイフ、2. イースト、3. ヴェルヴェーヌ、4. ルバーブ、5. トンカ豆、6. エルダーフラワー、7. そば茶、8. 薔薇、9. 麦芽水飴コンセプトは「ケーキ屋さんで大人買い」。
□こんがり焼いたカダイフ、ピスタチオ風味のホイップクリームとピスタチオパウダー、イチゴのマリネ
トルコのデザートをベースにしたカダイフ。□ビターチョコのムース、イーストのアイスクリーム、ローストした小麦粉
パンオショコラを分解再構築したムース。□ブラウンシュガーの薄いクッキー、レモンクリーム、ホワイトラム酒風味のマシュマロ、レモンの皮のコンフィ
クラシックなレモンケーキを現代風に。□小さなミルフィーユ、梨とアプリコット ジャスミンティー風味
セミドライにした梨と薄いパイ。□モンブラン、ヴェルヴェーヌ風味のクリーム、ダコワーズ、ルバーブのコンフィ
ヴェルヴェーヌでモンブラン、ダコワーズ、ルバーブを包み込んだスイーツ。□トンカ豆風味のミルクレープ、チョコレート
トンカ豆とチョコレートの王道。トンカ豆の木は、3年に1度しか実を付けず、実の中には1粒しか豆が入っていない。□白ワインの炭酸ジュレ、ホワイトチョコレートのムース、ラズベリーのピューレ
ハチミツで甘味を付けた白ワインのジュレは炭酸とラズベリーで刺激的。□エルダーフラワーのプリン、グレープフルーツのソース、ハチミツをまとったクルトン、セルフィーユ
エルダーフラワーの香りが主役のプリン。□白桃のコンポート、豆乳の練乳ソース、そば茶
そば茶によって香ばしく、不思議なデザートに□ブランマンジェ、バラのソース、アーモンドクッキー
大槻氏が大学時代に初めて自身で創り出したのがこのバラのソース。無着色、無香料。□リオレ 麦芽水飴風味、マンゴーのソルベ、生姜のコンフィ
リオレはしっかりとした食感で、生姜によって懐古的な味に。■食後のお飲み物
テラ ロッサ、パナマ ゲイシャ、ダージリン、ウヴァ、カモミール ブレンド、ルイボス ティー、【テーブルウェア】
プレートはニッコー、ポルトガル最大の磁器メーカーであるビスタ アレグレ、森山硝子、ベルナルド。カップ&ソーサーはレイノー。カトラリはクチポール、肉料理のナイフにはペルスヴァルの9.47。
【サービス】
全ての料理に詳細な説明が記載されたシートが提供されるので非常に便利。自身でゆっくり読むことができる。サービススタッフによって、説明の差も現れない。
【コメント】
独創的な食材の触れ合いに、最初から最後まで驚かされる。大槻氏は日本で修行をしていないので、他のレストランの真似事にはなっていない。全体的にバターやクリームは少なく、ポーションも大きくないので、デザート11皿を含めた壮大なデギュスタシオンだが、女性でも完食可能。大きな可能性を秘めたフレンチ。