どこよりも早い紅葉のクリスマスケーキ発表会2016年



10月のクリスマスケーキ発表会


「どこよりも早い真夏のクリスマスケーキ発表会2016年」「どこよりも早い初秋のクリスマスケーキ発表会2016年」「どこよりも早い秋冷のクリスマスケーキ発表会2016年」と、これまで、8月と9月に行われたホテルのクリスマスケーキ発表会をご紹介してきました。

ホテルのクリスマスケーキ発表会は9月がピークなので、これ以降はだんだんと少なくなってきますが、10月に行われているクリスマスケーキ発表会もまだ注目です。理由は、他のホテルがどのような発表会を行ったかを確認した後で行い、ひと工夫が見られたりするからです。

* 2016/08/23 リーガロイヤルホテル東京/発表会
* 2016/08/25 ハイアット リージェンシー 東京/発表会
* 2016/08/29 京王プラザホテル/試食会
* 2016/09/06 パレスホテル東京/発表会
* 2016/09/06 アマン東京/発表会
* 2016/09/15 マンダリン オリエンタル 東京/発表会
* 2016/09/21 ホテル インターコンチネンタル 東京ベイ/発表会
* 2016/09/27 ウェスティンホテル東京/発表会
* 2016/09/27 横浜ベイシェラトン ホテル&タワーズ/発表会
* 2016/09/28 パーク ハイアット 東京/試食会
* 2016/09/29 東京マリオットホテル/発表会
* 2016/10/05 アンダーズ東京/発表会
* 2016/10/13 コンラッド東京/発表会


高級ブランドのホテルとして知られている、アンダーズ東京、および、コンラッド東京のクリスマスケーキ発表会をご紹介しましょう。

アンダーズ東京


ペストリーシェフ 岡崎正輝氏とクリスマスケーキ
ペストリーシェフ 岡崎正輝氏とクリスマスケーキ


アンダーズ東京は51階にある「ギャラリー」でクリスマスケーキ発表会を行いました。「ギャラリー」は床に特注ウィルトンカーペットが敷かれた、自然光が気持ちよい空間です。派手さや絢爛さで圧倒するホテルの一般的なクリスマスケーキ発表会とは違って、上質でリラックスできるアンダーズらしい雰囲気となっていました。

今年はマイナーチェンジした「ストロベリーショートケーキ」も含めると、クリスマスケーキ6種類全てが新しくなっています。

「ストロベリーショートケーキ」は国際製菓コンクール「ル・モンディアル・デ・ザール・シュクレ2012」で優勝したペストリーシェフ 岡崎正輝氏がこだわった一品です。この「ストロベリーショートケーキ」に使われている生クリームは、岡崎氏が九州で出会って惚れ込んだもので、安定して入荷されるようになったため、今年になってようやく使えるようになったのです。「乳脂肪分は通常の45%に比べて低い40%だが、香りがとてもよく、さっぱりとした食味も素晴らしい」と岡崎氏が絶賛します。

ピスタチオ、 ストロベリー、マンゴー、チョコレートと4種類もの味を楽しめる「アソートショートケーキ」については「アソートショートケーキは様々な味を楽しめるのでオススメ。こちらは乳脂肪分が45%なので、乳脂肪分40%のストロベリーショートケーキと食べ比べてみても面白い」と話します。クリスマスケーキでアソートは珍しいのではと訊くと「色々なケーキを楽しんでみていただきたい。もっとみなさまに知っていただきたいので、世界大会で優勝したリュミエールも入っている」と笑顔で答えます。

エクレアケーキ
エクレアケーキ


岡崎氏のスイーツで有名なものと言えば、前述の「リュミエール」に加えて、1階にある「ペストリーショップ」で販売され、もはや虎ノ門ヒルズのシグネチャースイーツとして認識されているエクレアも有名です。クリスマスには、「ストロベリー」および「丹波の黒豆」の2種類を用意し、28センチもの「エクレアケーキ」として販売されます。
ペストリースーシェフ 杉田晋一氏は「エクレアケーキはサイズが大きいので、1時間寝かせてから3時間かけて焼いている。自身の重みで潰れてしまわないように強力粉を使うなど、レシピも作り方も特注」と、特別なエクレアであることを説明します。

他のケーキについても特徴があります。「チーズタルトモンブラン」には、ブルターニュ 地方の新鮮な原乳のみを使用した究極のクリームチーズとも評されているル ガールクリームチーズを使っています。

ブッシュ ド ノエル
ブッシュ ド ノエル


岡崎氏が「昨年は枝分かれしたものを作ったので、今年は趣向を変えて切り株にした」と述べる「ブッシュ ド ノエル」は、周りのガナッシュはカカオ55%と濃厚です。昨年はクリームにラム酒を加えていましたが、今年はアルコールを加えておらず、子供でも食べ易いようにしています。

手間暇かけたクリスマスケーキが多いのに、個数を限定しているものは1つもありません。疑問に思って尋ねてみると、杉田氏は「専用の箱はしっかりと数を用意している。あとは注文いただいた分だけ、全力で作り上げてお客様にお届けするだけ」と顧客目線の考え方を披露します。

エクレアケーキの実演を行う岡崎氏と手伝う杉田氏
エクレアケーキの実演を行う岡崎氏と手伝う杉田氏


アンダーズ東京のクリスマスケーキ発表会で最も印象的だったのは、岡崎氏が「エクレアケーキ」を実演で作ったことでした。「ケーキの中には何が入っているか、どうやって作るのかと訊かれることが多いので」と実演を行った理由を述べますが、ただでさえ秋の始めまでにクリスマスケーキを完成させるだけでも疲弊するのに、クリスマスケーキ発表会で実演まで行う熱心なパティシエはそうはいません。

本人は「緊張してうまくいかない」と話しますが、世界チャンピオンとなり、メディアへの露出も多く、人前で手際よく作って上手に話せる岡崎氏ならではのパフォーマンスで、クリスマスケーキのよさを十分に伝えることができたのではないでしょうか。

コンラッド東京


クリスマスケーキ
クリスマスケーキ


コンラッド東京は今年、初めてとなるクリスマスケーキ発表会を、37階のスイートルーム「ロイヤルスイート」で開催しました。

クリスマスケーキだけではなく、「#コンラッドアフタヌーンティー」として謳っている「トゥエンティエイト」の「アフタヌーンティー」、「チャイナブルー」の「チャイナブルー・アフタヌーンティー」、「セリーズ」の「セリーズ・アフタヌーンティー」も合わせて紹介しただけではなく、「トゥエンティエイト」で11月1日から12月25日までに行われる「ホリデー・デカダンス」アフタヌーンティーの中から5アイテムを試食できるようにし、コンラッド東京のスイーツの魅力を印象付けていました。

「「ポプテル」「キャンディパフェ」、進化するアイスキャンディーの食べられ方」でも紹介した「コンラッド・ポプテル」も提供していました。「コンラッド・ポプテル」は本来期間限定のはずでしたが、人気を博しているので引き続き販売されることとなり、「食のコンラッド東京 レストラン・ソムリエ人事の真相」でも登場した新ヘッドソムリエ北原康行氏が考案した「橙」「紅」「ハロウィーン」の新作3種を試すことができたのです。
スイーツだけではなく、ワインも強いコンラッド東京であることをプロモーションし、多くの人の目を引いていました。

ノエル・ショコラ
ノエル・ショコラ


今年のクリスマスケーキは前述のアフタヌーンティーと同じく「ホリデー・デカダンス」をテーマとし、新作である2種類のクリスマスケーキとヘクセンハウスの他に、シュトーレンやパネトーネも販売されます。
「ホリデー・デカダンス」というテーマについて訊くと、上智大学哲学科を卒業し、一児の母でもあるペストリーシェフ町田桃子氏は「デカダンスというテーマからセクシーさなどをイメージした。直線的と言うよりも曲線的。安定しておらず、崩れている。しっかりしているのではなく壊れかけている」と、哲学科出身らしい抽象的で先鋭的な回答を返します。

ノエル・フレーズ
ノエル・フレーズ


具体的には、限定50個の「ノエル・フレーズ」は「不安定さを表現した。イチゴが溢れ出るくらいあしらわれており、囲いが崩れかけている」とし、同じく限定50個の「ノエル・ショコラ」は「媚薬効果のあるバニラ、リンゴ、シナモン、カカオニブを使い、大人のセクシーさを醸し出した」と説明します。「バレンタインに媚薬を」ではシャングリ・ラ ホテル 東京のイタリア料理「ピャチェーレ」でバレンタインデーの期間に提供された媚薬のコースを紹介しましたが、媚薬のような刺激的な言葉や崩れている不安定な見た目は、万人受けするものを作りたがるホテルにしては挑戦的であると言えるでしょう。

これら印象的なクリスマスケーキと対照的なのは、クリスマスの定番である限定20個の「ヘクセンハウス」です。この「ヘクセンハウス」は、コンラッド東京オリジナルキャラクターであり、コンラッド東京に住んでいる「コンラッド・ベア」のセカンドハウスという、何とも心が和む設定になっています。ただ設定が楽しいだけではなく、中にチョコレートが入れられており、アドベントカレンダーのようにクリスマスシーズンに毎日楽しめるスイーツとなっているのです。

ペストリーシェフ町田桃子氏とクリスマスケーキ
ペストリーシェフ町田桃子氏とクリスマスケーキ


コンラッド東京は毎年前年とは異なる新しいクリスマスケーキを販売しており、ストロベリーショートケーキのような定番は今年が初めてになります。町田氏に来年はどのようなクリスマスケーキを作ろうと考えているのかと訊くと、「まだ全然考えていない」と即答しますが、今年のクリスマスケーキを食べてみると、また来年もあっと驚かせるようなものを創り出すのだろうと思うのです。

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レストラン図鑑に元記事が掲載されています。